倒産処理は、「大型企業の再建」から「消費者破産」まで幅広く、各手続には多数の利害関係者が関わるため、複雑な法律問題や解決すべき課題が多く発生します。適切かつ迅速な倒産処理への社会的要請の高まりは、2000年代初頭にかけての倒産法制の大改正を実現させましたが、これらの倒産法制を活かすも殺すも、その運用の中心的役割を担う法曹、とりわけ弁護士の双肩にかかっているといっても過言ではありません。
全倒ネットは、全国各地で倒産事件の運用を担う人材、特に倒産処理に堪能な弁護士を育成するべく2002年に設立されました。爾来,全国・各地域単位で研修や協議の場を設け、会員間でのインターネット(メーリングリスト)を利用した意見交換・情報提供や人的交流を通じて人材の育成を図りつつ、裁判所との連携により各地の倒産事件に対する実務運用の適正化を推進するとともに、全国大会や各地区会での講演・シンポジウム等を通じてより良い運用のあり方を提言し、また、その研究活動の成果について、雑誌,書籍等を通じ広く情報発信をしてまいりました。
このように、会員の年齢・経験や活動地域を越え、リアルタイムで情報共有・意見交換ができるのは、メーリングリストからスタートした全倒ネットの大きな特長です。そして、このメーリングリストの精神は、そのまま全倒ネットの精神といえます。
また、このメーリングリストのなかで出された問題を集約、発展させ、毎年1回書籍を刊行することも,全倒ネットの主要なミッションのひとつとなっています。
会員には通信費のご負担をお願いしておりますが、会員のみなさまには、全倒ネットが企画・編集・執筆に携わり、毎年1回刊行する書籍等を、原則として無料でお送りいたします。
全倒ネットが、今後ともよりいっそう充実した活動ができるように、現在倒産処理に携わっていらっしゃる方はもちろんのこと、倒産処理に関心をお持ちの方、新人の方のご参加を、心からお待ちしています。
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